2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

英国退屈日記:流し

露店で拵えた様なキャスケットに、 視力を矯正する為だけに掛けている眼鏡。 昼間からはしご酒。 吉田類の酒場放浪記だ。 お馴染みのあの曲は The KlezmorimのEgyptian Fantasy 邦名は"エジプトの幻想"という。 妙な組み合わせであるが、これが何故かしっく…

レペゼンニッポンジン

こちらの隠語で"Black Sheep"というものがある。直訳では黒い羊だが、”厄介者・面汚し"という意味で用いられる。ご存知の通り羊の毛は白いのが一般的である。黒い羊毛は染めようがないし、使い道がない。高値で売れない。ただ餌を浪費するだけの存在なわけだ…

英国退屈日記:花其の二

"色は匂へど 散りぬるを"美しく香る花もいつかは散る、ご存知の通り、諸行無常を表すいろは歌の始めの句だ。僕は花は枯れた時が1番美しいと感じる。僕らが高校生の頃に流行ったスリーピースバンドも歌っていたように、無機質な造花は何も力を持たない。ただ…

英国退屈日記:花

打った覚えの無い右肘が妙に痛む。"貴方が噛んだ小指が痛い"のならば理解出来るが、これに関しては全く身に覚えが無い為、やや戸惑いながら、この日記を書いている。ここのところ、この日記以外にも、少しだけまとまった文を打つことが多く、なかなか日記を…

英国退屈日記:写真

"写真は過去しか撮れない、シャッターを押した瞬間にそれは過去になるからだ" 誰の言葉だったか忘れたし、 このような言い回しであったかすら いまいち自信がない。 数人だけれど、写真家の友人知人がいる。 この時代、誰でも簡単に写真が撮れ、 職業写真家…

英国退屈日記:正月

真っさらなものを何かで埋めなくては 気が済まない彼等によって吹き付けられた、 落書きと呼ぶには少々手が込み過ぎていて、 アートには程遠いそれらが壁の全てを占める、 工場地帯の隙間から 花火をみた。 これが僕の2019年の始まりであった。 そこから15分…