2019-01-01から1年間の記事一覧

アムステルダム退屈日記

ノラジョーンズやキャットパワーが似合う街だったように思う。 機内から望む夕日のせいか。 実質1日しか滞在しなかった アムステルダムであるが、 何故か哀愁を感じずにはいられなかった。 当時勤めていた花屋の店長の兄が アムステルダムに住んでいると 聞…

ベルリン退屈日記

只今、ベルリン上空、 アムステルダムに向かっているところだ。 両耳にはめたイヤホンからは 美空のひばりの姉さんの 『人生一路』が流れている。 一度決めたら、2度とは変えぬ、と来たもんだ。 3泊4日、実働2日のベルリンを 終えた感想としては、 『ベルリ…

ロンドニアム ダブルベッド

一体、一生のうちに何個のベットに寝るのだろう。思い返してみれば、中学に上がる際に祖父に買ってもらったシングルベッドに皮切りに、クッションがたくさん置いてあるベッドや、下に収納の付いているベッド、製造過程で不備があったとしか思えないような底…

英国退屈日記:新聞

"こと未だ成らず小心翼々こと将にならんとす大胆不敵"何かを始めるときは周到に調べ上げ、大成しても油断することなかれといった意味の西郷隆盛の言葉だ。見切発車を1番の得意技としている僕としては耳の痛い言葉である。会津藩擁する福島県民としては、左翼…

英国退屈日記:流し

露店で拵えた様なキャスケットに、 視力を矯正する為だけに掛けている眼鏡。 昼間からはしご酒。 吉田類の酒場放浪記だ。 お馴染みのあの曲は The KlezmorimのEgyptian Fantasy 邦名は"エジプトの幻想"という。 妙な組み合わせであるが、これが何故かしっく…

レペゼンニッポンジン

こちらの隠語で"Black Sheep"というものがある。直訳では黒い羊だが、”厄介者・面汚し"という意味で用いられる。ご存知の通り羊の毛は白いのが一般的である。黒い羊毛は染めようがないし、使い道がない。高値で売れない。ただ餌を浪費するだけの存在なわけだ…

英国退屈日記:花其の二

"色は匂へど 散りぬるを"美しく香る花もいつかは散る、ご存知の通り、諸行無常を表すいろは歌の始めの句だ。僕は花は枯れた時が1番美しいと感じる。僕らが高校生の頃に流行ったスリーピースバンドも歌っていたように、無機質な造花は何も力を持たない。ただ…

英国退屈日記:花

打った覚えの無い右肘が妙に痛む。"貴方が噛んだ小指が痛い"のならば理解出来るが、これに関しては全く身に覚えが無い為、やや戸惑いながら、この日記を書いている。ここのところ、この日記以外にも、少しだけまとまった文を打つことが多く、なかなか日記を…

英国退屈日記:写真

"写真は過去しか撮れない、シャッターを押した瞬間にそれは過去になるからだ" 誰の言葉だったか忘れたし、 このような言い回しであったかすら いまいち自信がない。 数人だけれど、写真家の友人知人がいる。 この時代、誰でも簡単に写真が撮れ、 職業写真家…

英国退屈日記:正月

真っさらなものを何かで埋めなくては 気が済まない彼等によって吹き付けられた、 落書きと呼ぶには少々手が込み過ぎていて、 アートには程遠いそれらが壁の全てを占める、 工場地帯の隙間から 花火をみた。 これが僕の2019年の始まりであった。 そこから15分…